明治写実画 「蛍」銅版画 山本芳翠 22×16 1886 パリ
ジャン・フルー(Jean Floux)「愛しき人( Les maitresses)」 1886年 22.6×16cm 108頁 限定30部
これは美術書用紙として当時最高級の日本紙を使用してわずか30部印刷された非常に貴重な限定本で芳翠ほか9人の画家の挿絵が各々黒色版と並んで紅殻色の刷りが加わえられ華やかな彩りを添えています。
明治十一年(1878)にフランスに渡りパリで日本人最初の画学留学生となった山本芳翠はジュディット・ゴーティエの「蜻蛉集」を飾る華麗な挿絵で知られていますが10年間の滞仏中にジャン・フルーの詩集出版に関与しパリの画家J.ベロー他6名と並んで「蛍」という詩に見事な挿絵一点を残しています(原本15頁)レンブラント流の明暗の対照を生かした画面構成は彼の得意とするもので、ここでも暗闇の中に光るかすかな蛍火の周囲に蝶、蝉、蜘蛛,蟻,蟋蟀その他の虫たちを精緻に書き込んでいます。版画用上質紙にヘリオグラビュール(写真製版を用いた腐蝕銅版画の一種)で印刷されていますから小品ではありますが実に奥深い味のある傑作となっています。
コンディション:外も中もしみや汚れがほとんど無いきれいな良本です。なお本書の背にはタイトル等が入っていません(元の所有者が装丁を中断したためなのかもしれません)。
明治写実画 「蛍」銅版画 山本芳翠 22×16 1886 パリ
販売価格: 125,000円(税込)
在庫数 1点