新発見!長谷川潔・ 肉筆画入り大型年賀状 彩色画「藤の花(仮題)」 1956年 

長谷川潔 肉筆画入り大型年賀状 [藤の花(仮題)」1956年 サイズ 17.5×23.5cm  薄いトレーシングペーパーのような紙に細やかな彩色画を付した丁寧な肉筆の年賀状

 ・ 挨拶文とその日本語訳 ・
最上段 ”Mousieur Georges Foucault"(ジョルジュ・フーコー様)
二段目 "Tous nos meilleurs voeux pour le nouvel an"(新年おめでとう御座います”
三段目 ”et notre bien amical souvenir"(また私達の厚い友情を記念して)
四段目 ”Paris 1956”
五段目 ”K.Hasegawa"

 宛先人のジョルジュ・フーコーは寡筆の文人で余り世間に知られていませんが長谷川潔との親交は深かったようです。フランスに長年住んでいても親しい友人が居ないと嘆いていた長谷川画伯にとって例外的な存在がG.フーコーだったので、この人のために特別に念入りな肉筆画の賀状を書いたものと思われます。

 ここに描かれている藤は、絡まり合う蔓、伸び上がる小枝の葉、垂れ下がる花房という三者の画面構成が絶妙であり、それらを茶、緑、赤紫の三種で彩った配色が実に心地よい場を生み出しています。また巧みにその空間の要所に配置された細筆の挨拶文がこれまた美しい装飾となって、ここに画・文相まって全体的に素晴らしい一幅の名画を演出しています。色彩的にも蔓の茶、葉の緑、花の紫、挨拶文の青という4種の色調が穏やかな安らいだ雰囲気を生み出し、眺めていると自然と気分が和やかになってきます。これはピンと張り詰めた長谷川版画の多くとは違った味わいを持つ大変魅力的な作品で、長谷川画伯が”厚い友情を”抱く人のために描いた文字通り天下一品の貴重な名作です。額装すると中央部はマットの具合によって画像7〜10のような感じになります。
 コレクター、美術館向き。

 コンディション:右上と中央下端に薄茶のしみがあり画面の一部に薄い経年のやけが見られます。また四つ折りの封書として送られたので画面中央に縦横の折れ跡が付いています。画像をご参照下さい。 

 

新発見!長谷川潔・ 肉筆画入り大型年賀状 彩色画「藤の花(仮題)」 1956年 

販売価格: 253,000円(税込)

1点
版画 17,5×23,5cm: