長谷川潔 版画(アクアタント) 「切子グラスに挿したアネモネと草花」 用紙i38×28 版画25×18cm
長谷川潔 版画「切子グラスに挿したアネモネと草花」(Fleurs anemones et fleurs des champs dans un verre a facettes).用紙サイズ38×28cm 版画25×18cm 玲風書房カタログ・レゾネ No.273 これは1945年にフランスで発行された六名の画家のオリジナル版画を収めた限定320部の大型本「銅版画(La Gravure sur Cuivre)」に入っている長谷川潔の作品で彼の傑作の一つとして有名なものです。
長谷川潔は長年の制作活動において非常に多くの版画技法を駆使し様々なスタイルの作品を残していますが 腐食銅版画の一種であるアクアチント(仏語ではアクアタント)に関しては生涯にわずか7種の作品しか作っていません。そのうちでレースの模様を白く浮き出させる独自の技術で世間を驚かせた作品が3点あり、一つは「二つのアネモネ」(1934年)、二番目は「小さなアネモネ」(1939年)で三番目が本品で、いずれも傑作として名高いものです。この作品に見られる微妙な黒白の色合いと繊細な彫線の連続は複製では味わえない高い芸術性を示しています。
この作品の制作にはマレ(Marais)のベラン紙が使われたので版画の下部の余白に「Marais」の文字と飾りがエンボス(浮き型)で入っています。光線で透かすとこのエンボスが最後の画像のようにはっきり見え、これが真作の保証となります。
コンディション:用紙の余白周辺に薄いやけとしみがありますが中央の部分には問題がなく版画は大変きれいな状態を保っています。